凝縮の2分46秒・後編 | BOUT-34 TOMONORI vs ポール・ダ・シルバ

ノースエリア格闘技イベント BOUT-34
2018年10月28日(日)札幌市・ホテルエミシア


▼メインイベント
ISKAオリエンタルルールフライ級3分5R
・TOMONORI
(OGUNI GYM / 札幌在住)
・ポール・ダ・シルバ
(イギリス / クリーリーマーシャルアーツアカデミー)
※勝者:シルバ TKO 1R 2’46

凝縮の2分46秒・前編でお伝えしたように、、1R決着であったればこそ、彼の生き様を強烈に投影した試合となった、TOMONORIのラストファイト。

こちらの後半では豊富な写真と共に、この一戦を振り返ってみよう。

▲静かな立ち上がり。お互いに軽めのジャブと右のローキックで探りを入れる。

▲TOMONORIのローキックがシルバの前脚を捉える。開始直後の1分間で、シルバの前脚は赤く変色してしまった。前回の対戦でもTOMONORIのローキックは嫌だったとシルバは語っている。

▲開始1分過ぎ、シルバは一気に距離を詰めて右ストレートを狙う。踏み込みざま、前手をTOMONORIの左手に引っ掛けているのがわかる。

▲ヒットの瞬間。偶然ではなく、しっかりと狙っていたような表情だ。蹴られる前にやってやろう思ったのかも知れない。

▲腰から崩れるようにダウンするTOMONORI。上半身がロープの外に出てしまっているのが、衝撃の強さを物語っている。

▲ふらつきを悟られまいと、ゆっくりと慎重に立ち上がるTOMONORIを見たシルバは、再開後に猛攻を仕掛ける。明らかにここで決める体勢だった。

▲「5Rあるから取り戻せるよ!」というセコンドの声を、TOMONORIは無視。真っ向から勝負を受けて立つ。左フックのカウンターでシルバの圧力が若干弱まった。

▲続けてTOMONORIは飛び膝蹴りで猛追。ドンピシャのタイミングだったが、間一髪で被弾を免れるシルバ。この角度から見るとシルバの前脚が赤く変色しているのがわかる。

▲なおも圧力を強めるTOMONORIは、パンチの連打でロープ際に追い込む。写真をみるとTOMONORIの両足が浮いている。全体重をかけた渾身の打ち込みであることがわかる。

▲シルバをコーナーに追い込んだTOMONORI。逃げ場をなくしてから、先ほど好感触だった飛び膝蹴りを狙う体勢へ。

▲ここでシルバはカウンターの左フックを発射。飛び膝に左フックのカウンターというのも、なかなかできない芸当だ。

▲ヒットの瞬間。TOMONORIの顔が完全に横を向いているのがわかる。シルバ、渾身の一撃。

▲頭から落下したTOMONORI。マットの上で頭部がバウンドした、危ない落下シーンだった。

▲飛び膝蹴りの着地を失敗しただけかと思ったが、TOMONORIの様子をみてダウンを宣告するレフェリー。カウントの最中、続けさせるべきか止めるべきかで葛藤しているのが、写真の表情からもわかる。

▲断腸の思いで試合をストップするレフェリー。「TOMONORI、ゴメン。ゴメンな・・・・」と呟いていたのが印象的だった。

▲勝ち名乗りをうけるシルバ。TOMONORIの最後の舞台ということに厳粛なものを感じているのか、はしゃぐような態度は見せなかった。

▲つづいて、膝をつきTOMONORIへの敬意を表すシルバ。TOMONORIも同じく膝をつき、感謝の意を表した。

▲ラストファイトを終えたTOMONORIが、リング上から挨拶。「応援してくださった皆様、ありがとうございました」という言葉で締めくくった。この日、一番の拍手が沸き起こった瞬間。最後にみせた涙はシルバに敗れたからではなく、ファンを置き去りにしてしまった悔恨からではないかと筆者には感じられた。

▲つづいてシルバも挨拶。「ミスター・TOMONORIは偉大なファイター。私を最後の相手に選んでくれて光栄です」

▲ガッチリと握手をかわすTOMONORIとシルバ。全力で倒しにいったシルバ。自らの信念を貫いたTOMONORI。両者の魅力と友情が見事に凝縮された2分46秒だった。

「凝縮の2分46秒」前編はこちら>>

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山田 タカユキ

山田 タカユキ

1971年生まれ。おもに格闘技イベント「BOUT」に関するレビュー記事や、出場選手へのインタビュー記事を担当。競技経験は空手・キックボクシング、ブラジリアン柔術。愛読書はさいとうたかおの「鬼平犯科帳」。
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