今回は2016年2月7日に柔術アカデミーOVER LIMIT SAPPOROにて開催された「青木真也 BJJ & MMA SPECIAL セミナー」の模様をお届けする。
会場となったのは2015年10月27日にオープンしたばかりのOVER LIMIT SAPPORO。関東を拠点とするOVER LIMIT JIU JITSU ACADEMYの札幌支部として、アブダビワールドプロ柔術 日本予選 2013 黒帯の部優勝、IBJJF名古屋国際黒帯の部優勝、等の実績を誇る村田良蔵氏が立ち上げた柔術アカデミーだ。
OVER LIMIT SAPPOROは、札幌市内中心部に位置する好立地のアカデミーにて、試合実績のある強豪柔術家による指導が受けられるのはもちろんのこと、定期的に北海道外の有名柔術家&格闘家を招いたセミナーを開催することで注目されている。
今回は、ONE世界ライト級・DREAMライト級等々のタイトルを手中に収めた、軽量級最高峰の寝業師・青木真也氏を招いてのプレミアムセミナーを開催。
セミナー当日は、開始時間の1時間前から参加者が集まりはじめ、開始前から熱気で窓ガラスが曇るといった気合の入りよう。参加人数は30名にのぼり、青木人気を物語っていた。
セミナーは3部構成で行われ、第1部はブラジリアン柔術セミナー、第2部はMMAテクニックセミナー、第3部は参加者によるフリースパーリングという内容。
第1部では、バックポジションでの手のロック方法からスタート。つかむ場所はどこがベストか、どちらの腕が上にくるのか、黒帯・茶帯でも忘れがちな点を詳細にレクチャー。そして最小限の動作でおこなうスリーパー、腕十字へと移行。パワーで持っていくのではなく、あくまでテクニックで攻略することにこだわる青木氏。
青木氏は、腕十字を”押さえ込み”として捉える斬新な切り口で解説。なぜ奥脇をとるのか、試合時と練習時での膝の絞め方のちがい、相手のクラッチが強固な場合の対処・・・・。メモをとる参加者の表情は真剣だ。
第2部は、青木氏曰く「ちゃんとできている人は少ない」という、カメになった相手に対してのがぶり方からスタート。肩の位置、足の位置を工夫することで、相手に強烈なプレッシャーを与える。
そこから移行するギロチン・チョークの解説では、あまり知られていないクラッチ方法も公開。さらにアナコンダ・チョークの解説では、決まらないパターンの原因を追究。身体のある部分を”伸ばす”と、極まる確率が格段にあがるという。
最初は遠巻きに眺めていた参加者が、知らず知らずのうちに近づき、かぶりつくように見入る。だんだんと円陣が小さくなっていく様は、プレミアムセミナーの醍醐味だ。
第3部は、青木氏との記念撮影を交えながら、和気あいあいとした雰囲気の中でおこなわれた。あこがれの選手とのツーショット撮影やスパーリングに、緊張の色をかくせない参加者がほほえましい。
かなりの長時間にわたるセミナーだったが、目から鱗の充実した内容で、参加者はまったく飽きがこなかったのではないだろうか。セミナー終了後の納得の表情がそれを証明していた。
OVER LIMIT SAPPOROでは、今後も著名な講師を招いてのスペシャルセミナーを定期的に開催する意向だ。興味のある方はOVER LIMIT SAPPOROのfacebookページを随時チェックされたい。
写真提供:オーバーリミット札幌
photo & text:山田タカユキ
山田 タカユキ
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