北海道室蘭市にフルコンタクト空手のJr.世界王者がいるのをご存知だろうか?
その名を樋口和真という。
室蘭市を中心に活動する空手道場・修武會に所属する中学生空手家だ。
フルコンタクト空手といえば、聞いたこともない超マイナー大会であっても、優勝さえしてしまえば全日本王者や世界王者を名乗れてしまうのが怖いところだが、この樋口和真はそういった輩とはわけが違う。
樋口は昨年12月にブルガリア・ヴァロナで行われた、第5回KWU世界青少年空手道選手権大会に出場し、12歳~13歳の55k以上無差別級を制しているのである。
kWU(極真世界連合)とは、ロシア政府や東ヨーロッパ財閥が後援し、現在70カ国以上が加盟している世界的な一大組織。日本からは盧山初雄氏(極真館・館長)が共同代表に就任している。
世界王者・ザハリ・ダミヤノフと
今回の選手権には、世界33ヵ国から666名が参加。この大会で樋口は、決勝までの全ての試合を本戦で決着をつける好調ぶりを発揮した。
決勝の相手は同じく日本から参加した蓮見泰青(極真館・蓮田支部)だ。蓮見は幼少の頃から家族で極真空手を学ぶ空手エリート。三回戦で優勝候補筆頭だったブルガリアの巨漢戦士を下しての決勝進出である。
下の動画は蓮見と対戦した決勝戦。樋口が上段廻し蹴りで二度の技ありを取り、合わせ一本勝ちと快勝した。
ご覧のとおり、ブルガリアの巨漢戦士を下した蓮見であっても圧力負けしてしまう当たりの強さだ。また、無差別級であるにもかかわらず、上段回し蹴り、クイックな膝蹴り、後ろ蹴りなども器用にこなしている。
樋口には、2015年JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会小学6年男子重量級優勝、2016全日本青少年空手道選手権大会中学男子重量級優勝などの実績があり、とりわけ今回の世界大会での道内勢初出場初優勝という功績が認められたことから、道よりスポーツ奨励賞(小中学生対象)を授与されたという。
今年で中学2年となる樋口は、今月末に行われる全日本青少年空手道選手権大会へ出場し、2連覇と世界大会出場の切符を狙っているとのこと。今後の活躍に期待しよう。
右は修武會代表・樋口昭仁氏
写真提供:日本武道空手連盟・修武會
山田 タカユキ
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