バウトゼロ5:バウト vs ディープキック3対3決戦

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BOUTーZERO 5
2015年9月13日(日)札幌市・琴似コンカリーニョ

 関西キック界の雄・DEEP☆KICKを招き、道内勢との対抗戦が組まれたBOUT-ZEROの第5回大会は、2勝1引き分けで道内勢が勝ち越し。大会全体で見ても、道内勢の3勝2引き分けで負け星はなく、本州勢にハッキリと差をつけた形となった。

メインイベント:BOUT vs DEEP☆KICK3対3対抗戦
大将戦:RISE公式戦ライト級3分3ラウンド

○AKINORI(蹴空ジム)
×小山 寛樹(魁塾)
判定3-0

 すっかりBOUT-ZEROの”顔”となったAKINORIが、宿敵「魁塾」からの刺客を迎え撃つ一戦。ビッグイベント「BLEDE」で、AKINORIに土をつけた魁塾所属の優也が、小山に秘策を授けているという情報もあり、AKINORIとしては油断できない。
 1R、AKINORIは右ローを軸に組み立てる。小山は様子見といったところ。ローを喰らってもポーカーフェイス。中盤に小山が目が覚めたかのように突然のパンチラッシュ。AKINORIの左フックと、小山の右アッパーが何度も交錯する。
 2R、刀を抜くような仕草を見せるなど、トリッキーな動きが目立つ小山。一度パンチのモーションにはいると、5,6発はまとめて打ってくる。独特のリズムから繰り出されるアッパーが、AKINORIのガードを割る。AKINORIのローは影を潜めるが、かわりにボディブローを投入。小山のレバーをとらえはじめる。
 3R、圧力は互角だが、手数はAKINORIが上回る。小山はスタミナ切れをおこし、AKINORIの回転数についていけない。AKINORIは叫び声をあげながら、追撃の手を休めない。場内は「AKINORI」コール。パンチ一辺倒の小山に対し、AKINORIの攻撃は上下左右と多彩。判定は3-0でAKINORI。磐石さをアピールした。閉会式では「今日が誕生日の少年のために戦った」と語った。

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セミファイナル:BOUT vs DEEP☆KICK3対3対抗戦
副将戦:RISE公式戦80kg契約3分3ラウンド

△克(フリー)
△兼田 祐任(誠剛館)
ドロー判定 2-1(克)

 「打ち合い上等」がウリの両者。80キロ契約ならではのド迫力のどつきあいが見られるか?
 1R、戦前より「正面衝突、バチバチ」と語っていた克は、当然のようにパンチで前へ。兼田はファーストコンタクトではパンチに付き合ったが、早々にローキック狙いに変更。ローを喰らっても、頑なにヒザブロックを拒む克。ポーカーフェイスでパンチを捻じ込んでゆく。この迷いのなさに、当惑ぎみの兼田。ここからはパンチ対ローキックのガマン比べに突入。
 2R、相当数のローを喰らっても、顔色一つ変えない克に、兼田はあきれ顔。「こんな試合は二度とごめんだね」といった態で、微笑さえ浮かべている。中盤に兼田がローキックでポイントを稼いだように見えたが、終盤に克がパンチで盛り返し、劣勢をひっくり返した。克の”ゾンビファイト”が炸裂。
 3R、両者、スタミナを消耗し、正真正銘のガマン比べに突入。会場からは声援の嵐。最後の力をふりしぼり、パンチで勝負する両者。顔は真っ赤。クリーンヒットは克がやや上回る。判定はドロー。男くさい、浪花節のどつき”愛”だった。

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第三試合:BOUT vs DEEP☆KICK3対3対抗戦
先鋒戦:RISE公式戦バンタム級3分3ラウンド

○拓也(蹴空ジム)
×政所 仁(魁塾)
判定 3-0

 蹴空ジム期待の新人、拓也が赤コーナーより登場。入場曲がいい。その存在をアピールし、ZEROの新たな”顔”となるか?
 1Rからスピード感あふれるうち合いを展開。拓也は相手の蹴り終わりを狙った、いやらしいタイミングで攻め込む。政所はやりにくさを隠し、余裕の笑みをかえす。なかなかの試合巧者。拓也の攻撃には迷いがなく、試合によく集中できている。
 2R、バックブローを多用しはじめた政所。あわやバック肘になりかける当たり。中盤より膠着状態が多くなった両者にイエローカード。政所はハイキックをいい角度で連発するが、拓也の圧力の前に潰されてしまう。終盤、拓也はボディへのヒザを投入。
 3R、スタミナをロスしている政所は、接近すると組み付きが多くなる。拓也はボディへのヒザ、プッシングからのパンチ→蹴り。中盤に拓也の右ストレートで、大きく体勢をくずす政所。苦しそうな表情の政所。フィジカルの差が出たと見る。判定は文句なしで拓也。先鋒の役割をみごとに果たした。

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第二試合:RISE公式戦ウェルター級3分3ラウンド
△TETSURO(grabs)
△KAZ JANJIRA(JANJIRAGYM)
ドロー判定 0-0

 これぞ”ニューTETSURO”を印象づけるにふさわしい一戦。相手はJ-NETWORKウェルター級4位のKAZ JANJIRA。リングインしたKAZは、気合の入った険しい表情。
 1R、内腿を蹴りながら様子をうかがうKAZ。TETSUROはチャンスと見ると、思い切りのいい右ストレート、右ハイ。何発かのパンチがKAZの顔面をとらえる。KAZはあくまでポーカーフェイスで様子見。
 2R、KAZにエンジンがかかる。左ミドルを軸に強気ででてくる。TETSUROは蹴りにパンチを合わせたいが、ミドルの圧力が強く、振り遅れが目立つ。ズルズルと相手のペースに合わせてしまうことが懸念されたが、セコンドの「熱くなるなよ」の一声を守り、淡々と作戦を遂行するTETSURO。
 3R、KAZのミドルキックが出なくなった。中盤、ホールドが多く、両者にイエローカード。その後、KAZはボディへのヒザを中心に攻める。TETSUROはパンチ&右ハイで応戦。TETSUROは、ヒザを喰らいながらも絶対にさがらないところがいい。最後の最後まで攻撃の手をやすめないTETSURO。あっけらかんキャラのTETSUROが”魂”を見せてくれた貴重な一戦。

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第一試合:RISE公式戦ライト級3分3ラウンド
○大地(蹴空ジム)
×宮田 敦仁(ストライキングジムAres)
2R1′42

 蹴空ジムの巨人・大地がBOUTデビュー。対戦相手・宮田は、2週間前に試合が決まったとは思えない見事なボディ。ハードな打撃戦が予想されたが、結果はあっけなかった。
 1Rから大地の二階から降ってくるような右ストレートが炸裂。おおきく体勢を崩す宮田。大地はヒザで追撃。宮田はヒザへの対応が全くできず、パンチを混ぜて攻撃されるとなす術がない。終盤にはたまらずダウン。パンチとヒザ、どちらも効いているように見えたダウンだ。蹴空陣営からは「いって(決めて)いいぞ」の声。
 ゴングに救われた宮田だが、2Rにはいってもすでに弱気な表情。開始早々に大地の猛攻でダウンを喫するが、これはいわゆる”イヤ倒れ”に近いダウンだ。場内は大地がいつ決めるのかに注目が集まっている。戦前、「ヒザで倒す自信がある」と語っていた大地は、再開後、予言どおりにボディにヒザを叩き込み、危なげなく試合を終わらせた。
 セレクションマッチなしのいきなりの第一試合。KOで決まるか、判定で決まるかで、その後のイベントの盛り上がりに雲泥の差が出る。大地は大役をみごとに果たしたといえる。

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写真提供:BOUT実行委員会
photo & text:山田タカユキ

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山田 タカユキ

山田 タカユキ

1971年生まれ。おもに格闘技イベント「BOUT」に関するレビュー記事や、出場選手へのインタビュー記事を担当。競技経験は空手・キックボクシング、ブラジリアン柔術。愛読書はさいとうたかおの「鬼平犯科帳」。
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