可愛いけどサディスティック。現代版「リサリサ」現る! | アスリタ・taeさん

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インタビュー第17回は、カリスマ・ヨガ・インストラクター、taeさんにインタビュー。一流格闘家を”泣かせる”、サディスティックなレッスン内容とは・・・?

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ヨガ × 格闘技

「格闘技の全日本チャンピオンを指導している、凄腕のヨガ・インストラクターがいる」という情報をキャッチしまして、今回はご出演をお願いしました。どうぞよろしくお願いいたします。

うふふ。よろしくお願いします。

”格闘家を泣かせる”というバイオレンスなイメージがあったのですが、可愛らしい方なので面食らっています。

あははっ、お上手ですね。ありがとうございます。

本日は、私も体験入門でレッスンに参加させていただきましたが、非常にハードですね。”足腰が立たなくなる”というのはまさにこの事です。

うふふ。私のスタジオでは格闘家の方に限らず、一般の会員さんにも同じように接しています。

この厳しいプログラムに、一般の会員さんがよくついてきますね?

さすがに、格闘家の方々と同じ強度は求めません。ただ、他のスタジオでは物足りなかったと言う方が多いですし、それだけヨガに真摯に向き合っている方が多いんです。あとは、やっぱり私がカワイイからかしら。

・・・・今なんておっしゃいました?

なんでもありません。次の質問をどうぞ(笑)。

おもしろい方なんですね、taeさんは(笑)。その天真爛漫な性格が人気の秘密でしょうか。

ひとりで勝手にハイテンションになってるだけなんですけどね。もうちょっと落ち着けよみたいな(笑)。でも、真面目くさった顔でヨガを教えるよりも、そうしてるほうが私らしいって思うし、会員さんも、そんなtaeが好きで来てくれてると思うんですよ。

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驚異の体内年齢16歳!

見事にスレンダーな体型をされてますが、食事面でも、かなり節制されているのですか?

炭水化物はあまり食べないほうですね。食べても玄米。もう10年以上、玄米食です。白米を食べるのは、お付き合いで外食した時くらいかな。

白砂糖や精製された食品、添加物の多い食品もなるべく食べないようにしていますし、食事の回数は1日4回なんですけど、絶対に少量で済ませてますね。

お酒も好きなんですけど、冷えたものはダメ。わたし、エビスの黒ビールが好きなんですけど、ぬるいまま飲むんです。基本的に冷えた飲み物は飲まないようにしています。

さすがにストイックですね。

う~ん・・・でもO型の大雑把な性格ですから、食べるときは食べるんですけどね。我慢してストレス溜めるのも良くない気がしますし。

昼ごはんをケーキで済ませることもあるし、お土産でお菓子をもらえば食べちゃうし、真夜中に食べるカップラーメンって最高じゃないですか(笑)。あの背徳感がいいわけですよ。「あ、わたし悪いことしてる」っていう後ろめたい気持ちが(笑)。

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やはり、食事法ではヨガの食事に対する考え方が影響していますか?

それとはまた別ですね。たしかにヨギ(ヨガをする人)フードっていうのがあって、肉はダメ、甘いものもダメ、白砂糖や白い小麦粉、それらを使ったパンもダメってことになっています。インドのヨガ施設に行くと、すべてヨギフードなんです。もう「鳥のエサかっ」と思うくらい禁欲的な食事をさせられるんですよ。

でも私は、肉のたんぱく質は大事かなって思ってます。というのは昔、完全なベジタリアンだった時代があるんですね。たんぱく源は納豆とかのナッツ類だけ。それはそれで、正しいことをしてるって100%信じてたんで、「なに食べてるの」って聞かれても、「野菜しかたべませんっ!」って自信たっぷりに答えたりして(笑)。

でも、身体の調子がなんかおかしい。だるいし痛いし、整体とかに行っても原因不明だし・・・。整体の先生曰く、「野菜の取りすぎで身体が冷えてる」って。それで試しに肉食を始めてみたら治っちゃった。同じたんぱく質でも動物性と植物性では『吸収のされかた』が違うんですね。お肉は少量でも毎日食べるようにしています。

ブログを拝見しますと、検査結果で体内年齢が16歳だったとか。

うふふ。若返ってるんですよ(笑)。オリンピック選手やアスリートの身体を見ると「カッコいい!」って思うじゃないですか。私もそれに近いものを持っとるなと。

プロフェッショナルとして、こういった肉体を持っていることに満足してるし、ビールを飲んだり、夜中に食事したりしても体型を崩さない自信があるんです。そうでなければ生徒さんに自信を持って指導できません。お腹に脂肪つけた人が「このポーズは痩せますよ」と言ったって説得力ないでしょう?

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インナーマッスルの重要性

本題に入りたいと思いますが、ヨガの先生が格闘技の選手に対して、どんなことを指導したのでしょうか?

簡単に言うと、インナーマッスルの鍛え方と使い方を教えたということでしょうか。スポーツ選手というのは、その競技その競技で必ず偏った動きがあるんですね。その偏った動きをニュートラルに戻すといった考え方です。偏っているということは100%のうち20%の筋肉しか使ってないということなんです。私は使っていない80%の筋肉を使う方法を教えたんですね。

格闘家を指導した最初の印象を教えてください。

皆さん背中の使い方がヘタクソでした。それから、しっかり立つ事ができませんでしたね。いつも足元がガクガク、フワフワして、地面に根を張るようにしっかりと立つ事ができないんです。ですからスタジオ内では”小鹿ちゃん”と呼ばれていました(笑)。

最近は筋肉のつき方なんかも変わってきて、本来持っている力を出し切れるようになってきたんじゃないかしら。こういったことはアウターマッスルを鍛えてもダメなんです。大事なのはインナーマッスルをいかに鍛えていくかということが大切ですね。

インナーマッスルを鍛えるというのはプロスポーツ界にも浸透し始めてますよね。イチロー選手とかサッカーの長友選手とか・・・。

あまり知られてませんけど、イチロー選手がプロになって一番最初に始めたのがピラティスなんですよ。当時からウェイトトレーニングは一切していませんでしたから。長友選手も下半身の動きを見れば、インナーマッスルを鍛えているのがすぐにわかります。

ですから、彼らは怪我が少ないでしょう?イチロー選手なんて、20年間大きな怪我をしていないんです。20年ですよ。野球における記録も凄いけど、20年間怪我をしていないことも凄い記録だと思います。

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なるほど、そういったところに秘密があったんですね。

アウターマッスルは25歳で成長が止まります。どんな優秀なアスリートでも25歳になったら衰える一方。だから25歳を過ぎて無理にアウターマッスルを鍛えると 怪我が多くなってくるんですね。その点、インナーマッスルは90歳でも100歳でも無限に成長しますから。

アスリートが手に入れたい身体能力のすべてがインナーマッスルを鍛えることによって手に入るといっても過言ではないでしょう。アウターマッスルは10の筋肉で10の力しか出せませんけど、インナーマッスルは10の筋肉で100の力を出せるんですよ。

taeさんのスタジオでは様々なレッスンプログラムがありますが、共通する要点はインナーマッスルということになりますか?

そうですね。私はずっと海外の先生に習ってきましたし、ヨガの本質はそこにあると思っています。インナーマッスルを鍛えると言うことは物凄い頭を使うんですよ。

私も先生に「頭に脳を置くのではなく、全身に脳を置きなさい」と教わりました。全身の毛穴を”目”にして、全身で考えないといけない。それくらい身体の各部に意識を向けて、自分の内面と対峙するわけです。

インナーを鍛えると言うと、単に筋肉組織を鍛えるといった印象があるかもしれませんが、そうではなく、自分の内面、心と向き合うプログラムなんですね。

結局、頭の中にある考え方や価値観が体の動かし方に現れて、それがボディラインになっていくわけですから。インナーマッスルを自在に動かすことができる人は、自分の内面もよく理解している人だと思います。

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みんな、わたしのことが好きなんです(笑)

taeさんのスタジオには、格闘家が多く通うことで知られています。なぜ、格闘家の方々は意図的にtaeさんのスタジオで学び、結果を出しているのか。そのあたりをご自身でどう分析されますか?

それは、みんな私のことが好きだから(笑)。

恐れ入ります(笑)。

冗談ですよ(笑)。エクササイズにおいては、緊張だけしていてもダメだし、弛緩だけしていてもダメ。その両極のバランスが調和されている状態がヨガの理想です。そして、アスリートがすごい力を発揮する瞬間というのも、緊張のベータ波とリラックスのアルファ波を同時に出してるときなんです。一般の人間はそのどちらかしか出せません。

ベータ波とアルファ波の両方を出して、なおかつ、その落差が大きければ大きいほどアスリートは大きな力を発揮できるわけです。ですから「うれしい、楽しい!」って思わせながら、物凄い強度のトレーニングをバシッとやらせると、アスリートの能力を開発できるんじゃないかと思うんですね。

わたしのトレーニングの特徴も、そこの部分なんです。どんなに辛い運動を課せられるのかという緊張感(ベータ)と、「でも嬉しい」っていう”萌え(アルファ)”との落差が大きいから、質の高いパフォーマンスを実現できる。 これは私のキャラだからできる、オリジナルの世界です。そこに価値を見出してくれると嬉しいですね。

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”萌え”・・・ですか?

もし私が、恐ろしく凶悪な風貌だったとして、同じように強度の高いトレーニングを課したら、”緊張”のベータ波だけしか残らないでしょう?私のような女性が「頑張って、頑張って」って声をかけながら行うから、ベータとアルファの落差が発生して、高い能力を発揮するんであって・・・・・。

ということはつまり(笑)?

私がカワイイってことです(爆笑)。

いつくるかと思っていましたが、やっときましたね(爆笑)。

でもね、格闘家の皆さんは「僕らは、楽しいと思ってathleta(アスリタ)に通っているわけではありません」って言い放つんですよ。ヒドイと思いません?あまりに厳しく鍛えるものだから、私に対して悪意を持っているのかも。

そんなことはありませんよ。彼らなりの賛辞の言葉なんだと思います。

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”素”の自分でいること

それでは、アトランダムに質問していきます。ヨガ以外では趣味をお持ちですか?

趣味は”神頼み”なんですよ。お寺と神社が大好きなもので(笑)。他にはそうですね・・・、食べることが好きですね。食べる量じゃなくて、味覚を楽しむという意味です。料理をつくることも好きかな。添加物や白砂糖、その他の精製された食物は使わないように、なおかつ、味も申し分ない健康的なレシピの研究みたいな。

taeさんのストレス解消法を教えてください。

私にとってのathletaでの仕事は、一般の方が飲みに行ったり、遊びに行ったりする感覚なんです。ですから、基本的にストレスは溜まりません(笑)。スタジオの外でストレスを感じることがあっても、athletaでレッスンすれば解消しちゃう。

ヨガを通じた会員さんとのふれあいで癒されるんですね。家に帰れば、4匹のワンコが待っててくれますから、そこでまた癒されるわけです。会員さんとワンコ達に癒してもらってるといってもいいでしょうね。

仕事をしていて、やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?

レッスン中に「あっ、この動きができるようになった」ってわかる瞬間があるんですよ。コツコツと真面目に通ってくれる会員さんが、なかなかマスターできなかった動きをマスターした瞬間ですね。 そういった瞬間を共有できることに幸せを感じます。 もちろん、アスリートの会員さんの場合は「素晴らしい成績を残せました」って報告を受けたときは嬉しいですよね。

それから、レッスン中に私のギャグで、みんなが笑ってくれたとき。「やった!」って思いますね。あとは、レッスン後に「taeさん、またね~」「じゃあね~」なんて言いながら会員さんを送り出すとき。なんでもないような瞬間でも 幸せを感じます。”やってて良かった”って思いますね。

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taeさんは裏表がなくオープン、自分を飾らない「素」なイメージがありますが、ご自身がそうなったキッカケみたいなものはあったのですか?

インドでの経験が影響してると思います。インドで生活していると、「適当にやってても生きていけるんだ」って感じることが多いんですよ。しかも、そうやって生きてるほうが楽しいし(笑)。私のヨガの先生は70歳になるんですけどね、ホントに子供みたいなんです。その一瞬一瞬を心から楽しんで生きてるっていうのが、すごく伝わってくる。

70歳の女性が、真っ赤なビキニを着てビーチで遊んでいてもいいと思うんです。70歳だから年相応に・・・みたいな考えは無しで、自分が本当にやりたいこと、楽しいと思えることを、今この瞬間に楽しむっていうスタンスですよね。むずかしい事は考えず、ある意味適当に、自分に素直に生きている先生に憧れましたね。

だから私も、飾らず無理せず、「素」の自分でいたいって思うんです。わたしが化粧とかしないのも、素の自分でいたいからだと思うんですよね。今日も、撮影だからお化粧しようかなって考えたんですけど、化粧をしてカワイ娘ぶるよりは、大口あけて笑ってるほうがわたしらしいかなって(笑)。身体にしても、アクセサリーで飾り立てるんじゃなく、素のままの身体で綺麗でいたいですよね。

taeさんが考える”美しい女性”像を教えてください。

美しい女性像?・・・・、「風の谷のナウシカ」かしら(笑)。強くて、愛情深くて、カワイイみたいな。「天空の城ラピュタ」のシータもいいかも。こう見えて、ジブリファンなんです。でもナウシカとシータじゃ、いまの世の中、生きていけないでしょうけど(笑)。

それでは、今後チャレンジしてみたいことは?

結婚生活にチャレンジしてみたいですね。向いてないかも知れませんが(笑)。あとは子育て。自分の息子を格闘技のチャンピオンに育てるんですよ。そのときは、いま、ヨガを指導しているチャンピオンに預けるわけです。 私がヨガで強くしてあげた恩を、息子への格闘技の指導で返してもらうと(笑)。

最後に、さらに高みを目指す格闘家・アスリートに向けて一言お願いします。

スタジオでは格闘家・アスリート向けのメニューも充実しています。名付けて”最強体幹をつくるヨガ&ピラティス”。男性はもちろん、女性アスリートも通ってくれています。興味のある方は、ぜひ一度、スタジオにいらしてください。お待ちしています。

今後の一層のご活躍を期待しております。本日はありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

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【プロフィール】4月6日、兵庫県神戸市出身。牡羊座、血液型はO型。一貫して海外のヨギに師事する本格派であり、その妥協を許さないヨガ哲学には定評がある。2010年よりブラジリアン柔術の村田良蔵選手を指導し、全日本制覇へ大きく貢献、脚光を浴びる。4匹のワンコと暮らす愛犬家。好物はチョコレートケーキ。格闘家向けセミナーは随時受付中。

ジム・道場データ

Photo & Text:山田タカユキ

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山田 タカユキ

1971年生まれ。おもに格闘技イベント「BOUT」に関するレビュー記事や、出場選手へのインタビュー記事を担当。競技経験は空手・キックボクシング、ブラジリアン柔術。