KAMINARIMON札幌大会 番外編:出場回数ランキング

大会規模・審判員のレベル・安全性への配慮・選手の技術レベル等で、道内ナンバーワンの評価を誇るアマチュア競技会「KAMINARIMON(カミナリモン)札幌大会」。

2007年の11月から年間3~4回ペースでコツコツと開催してきた本大会は、2017年3月大会をもって開催23回目を迎えた。

初期の頃は区の体育館を中心に開催されていたKAMINARIMON札幌大会だが、今では拠点を琴似コンカリーニョに移し、プロ選手とまったく同じ環境(リング・レフェリングなど)で試合を行えるのが最大の特徴となっている。

過去大会の個人別出場回数を集計

10年という長い歴史を誇る本大会であるが、これは毎回のように熱いファイトを繰り広げてくれる選手たちの協力なくしては成し得なかった歴史でもある。

そこで今回は、そんな選手たちに敬意を表して出場回数ランキングというものを企画した。これはKAMINARIMON公式サイトに記録が残っている2009年から2017年までのすべての大会で出場回数を集計し、最も出場回数が多かった選手を5位まで表彰(といってもなにも出ないが)するものである。

それでは早速、第1位から発表しよう。

第1位:末永愛士(蹴空ジム・13回出場)

▲出場回数ランキング第1位は13回出場の末永愛士(蹴空ジム)。7大会連続出場という記録を持っているのも末永ただ一人。先のBOUT-27でプロデビューしたが、プロに行ってくれてホッとしたというのが同階級アマ選手達の本音のはずだ。札幌大会での戦績は11勝1敗1分。

第2位:北村裕大(蹴空ジム・9回出場)

▲出場回数ランキング第2位は9回出場で二人いる。一人目は北村裕大(蹴空ジム)だ。体格に勝る相手にも一歩も退かないファイトで会場を沸かせた。2013年から現在まで出場し続け、札幌大会での対戦成績は無敗。2016年の11月大会では2試合して2KO勝ちの成績でベストスピリット賞を受賞している。2016年6月大会は試合が中止になっているが、エントリーしているのでカウントした。

第2位:菊池直哉(蹴空ジム・9回出場)

▲そして二人目は同回数で9回出場の菊池直哉(蹴空ジム)。初出場は北村よりも古く、2010年6月大会。デビュー時の成績はドローだった。1日2試合でも受けて立ったガッツマン。最後まで諦めないで戦う姿が筆者は好きだった。対戦成績は7勝2敗2分と大きく勝ち越している。またリングに帰ってきてほしい。

第3位:星久保将城(蹴空ジム・8回出場)

▲第3位は出場回数8回で星久保将城(蹴空ジム)。ジュニアとは思えない頼もしい面構え。圧倒的な回転の高速連打で幾多の挑戦者を退けてきた。対戦成績は8勝0敗1分。2016年11月大会では大井裕登(GRABS)、谷川龍太(WSR札幌)の実力者二人を下しMVPを獲得した。

第4位:末廣智一(コンバット小樽・7回出場)

▲第4位は7回出場で二人いる。一人目は末廣智一(コンバット小樽)。札幌大会には2013年から参戦して戦績は4勝3敗。2015年11月の山田慎也(蹴空ジム)戦で反則負け、2016年3月のマティアス(WSR札幌)戦でKO負けと下り坂だったが、2016年のチャレカラで中重量級を制し復活を遂げた。またKAMINARIMONに帰ってきてほしい。

第4位:木村竜太(フリー・7回出場)

▲末廣智一と同回数で4位にランクインしたのは木村竜太(フリー)。2010年から2013年までの初期の大会で活躍した選手だ。残念ながら写真は残っていなかった。中量級を中心にエントリーしており、今回第2位の菊池直哉や、いまやRISEの現役ランカーに成長したAKINORIとも拳を交えている。

第5位:大井裕登(GRABS・6回出場)

▲第5位は6回出場の大井裕登(GRABS)。GRABSがKAMINARIMONに初参戦した頃から出場し続けているのは大井ただ一人。KAMINARIMONでは星久保との対戦が多かったため、白星に恵まれなかったが、じつはEXPLOSIONの日本ランカーという実力者。EXPLOSION、WBC、SMASHERSなどのジュニア・チャンピオン、ランカークラスが鎬を削っているのもKAMINARIMON札幌大会の見どころの一つだ。

皆、ここから羽ばたいていった

というわけで出場回数ランキングを5位まで紹介した。もう少し紹介したかったが、出場回数5回という選手が最も多く、書き出すときりがなかった。今回は5位まででご容赦いただきたい。また、集計をざっくりと行ったため集計漏れしている選手がいるかもしれない。とくに悪意はないので、気づいた方はご連絡いただきたい。

過去のエントリーリストを見ていると、現在BOUTのリングで活躍しているTETSURO、山川賢誠、出口智也、AKINORI、大地、畑中健太、拓也などの名前があり懐かしかった。皆、KAMINARIMON札幌大会のリングで腕を磨き、プロのリングに羽ばたいていったわけだ。

▲山川賢誠(左)もKAMINARIMON札幌大会で腕を磨いた選手の一人

アマ完結とプロ志望の共存が特徴

KAMINARIMON札幌大会のいいところはプロで活躍できると判断されれば、すぐにRISEやBOUTなどのプロのリングに登用されるところである。首都圏の大会では普通のことだが、北海道のアマ大会でこのシステムが確立されているのは、KAMINARIMON札幌大会だけだ。

今回の末永愛士のプロ昇格が良い例で、あのまま末永がKAMINARIMON札幌大会に出続ければ、おそらく出場者の減少に繋がったに違いない。突出した実力を持った選手はすぐにプロに登用されるため、アマチュア大会の技術的レベルが平均的なレベルに保たれているのである。

そのうえでA・B・Cのクラス分けをしているため、純粋にアマチュア競技を楽しみたい社会人と、高みを目指すプロ志望の選手が共存して切磋琢磨できる環境が保たれているわけだ。次回大会は9月3日。アマチュア完結の方も、プロ志望の方もどしどしご応募いただきたい。

大会概要・申し込みの開始は、まもなくKAMINARIMONの公式サイトで配信される。マメにチェックしよう。

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写真提供:RISEクリエーション、BOUT実行委員会
photo & text:山田タカユキ

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山田 タカユキ

1971年生まれ。おもに格闘技イベント「BOUT」に関するレビュー記事や、出場選手へのインタビュー記事を担当。競技経験は空手・キックボクシング、ブラジリアン柔術。