バウトゼロ2:バウト vs ディープキック3対3決戦

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BOUTーZERO 2
2013年9月8日(日)札幌市・琴似コンカリーニョ

 若手ストライカーのレベルアップをコンセプトに創設された格闘技イベント「BOUT – ZERO」。第2回大会では、関西で勢力を拡大する打撃集団DEEP☆KICKを招き、道内若手選手との対抗戦を敢行。蹴空ジムのツートップがこれを迎え撃った戦いを中心に、激闘の模様をダイジェストでお届けする。

メインイベント(大将戦):RISE公式戦ライト級3分3ラウンド
○工藤 公邦(蹴空ジム)
×是枝 修平(TeamFreeStyle)
判定3-0

 今回、初メインを務める工藤が、どういった戦いをみせるのか注目があつまった大将戦。
 1R、工藤は下がりながら左ミドルと右ロー。キレがない。是枝はブロックもせず、余裕の表情。是枝は、これといった攻撃はないが覇気を感じさせる。この回は手数で工藤のラウンド。
 2R、是枝は垂直に走らせるローを投入。工藤はカットできない。連動して是枝のパンチがヒットしはじめる。工藤、手数を出すもバックブロー・バックキック等の奇襲技に頼る場面が多い。
 3R、是枝が前に出る。打ち合い上等の構え。工藤は打ち合わず、下がりながら奇襲技でお茶を濁す。中盤に工藤のパンチで是枝のアゴがあがる場面が2度。判定は手数と印象点で工藤。メインにふさわしい打ち合いを見れなかったことで、観客も不完全燃焼。工藤にとって初メインの味は、ほろ苦いものとなった。

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※BOUTvsDEEP☆KICK3vs3交流戦中堅戦として予定されていた、RISE公式戦バンタム級3分3ラウンド・中澤弘志(スクランブル渋谷※札幌出身)vs 辻村ジュサブロー(誠輪館)の試合は、中澤負傷欠場のため中止。

セミファイナル(先鋒戦):RISE公式戦ライト級3分3ラウンド
○AKINORI(蹴空ジム)
×林 眞平(魁塾)
KO2R2分23秒 ※右ローキック

 1Rから積極的に前に出る両者。ファーストコンタクトでは林が優勢。ショートレンジの膝で再三、AKINORIの腹をえぐる。曰く、「危うく倒されるところだった」。林はパンチのラッシュまでつなげる。AKINORIはロープを背にする場面が目立つ。この回は文句なく林のラウンド。
 2R、セコンドの指示によって回り込む動きを増やすAKINORI。これにより膝をくらうことがなくなったAKINORIは建て直しを図る。ショートのパンチ、特に右のショートフックを立て続けにヒット。ローまでつなぐ。終盤になると林はたまらずヒザブロック。AKINORIはその膝頭めがけて渾身の右ロー。膝を破壊された林は、ゆっくりとダウン。リング上をのたうちまわる林。逆転KOで会場を沸かせたAKINORIはMVPに選出された。

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RISE公式戦68キロ級契約3分3ラウンド
×斎藤  武彦(フリー※札幌出身)
○夜獅鬼(パラエストラ札幌)
判定2-0

 パラエストラ札幌の俵谷代表が自信を持って送り込んできた夜獅鬼。今回は相手、斉藤はフリーではあるが、バックボーンは「チャンピオン製造所」スクランブル渋谷だ。生粋のキックボクサー相手に、秘密兵器・夜獅鬼がどんな戦いをみせるか。注目の一戦。
 1R、斉藤の右ローに左フックを合わせる夜獅鬼。いきなりグラついてしまう斉藤。手数では斉藤が勝るが、夜獅鬼はリターンが早く、ディフェンスもいい。中盤、変則的なアッパーでペースをつかむ夜獅鬼。パンチのラッシュで勢いに乗る。斉藤はロープを背にする場面が多い。
 2R、右のストレートが冴える夜獅鬼。一方的にコーナーに詰める。斉藤も圧力に負けず、手数を出し続けるのはさすが。中盤から足をつかって回り込む斉藤。夜獅鬼は動く相手を追いかけることが苦手な様子。打ち疲れもあって手数が減る夜獅鬼。
 3R、前に出る夜獅鬼。斉藤を休ませない。ホールディングが多い斉藤に警告が与えられる。警告を帳消しにしたい斉藤は前に出る。この試合、はじめて斉藤が前に出て、夜獅鬼が下がる場面。「こいこい」とジェスチャーで挑発する夜獅鬼。拮抗した打ち合いのまま終了のゴング。判定は夜獅鬼。夜獅鬼は関係者からも好評価。今後が楽しみだ。

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エキシビジョンマッチ2分1ラウンド
永山 敬之(士道館札幌道場)
石澤 大介(パラエストラ札幌)
※エキシビジョンの為勝敗無し

 BOUTの申し子・永山敬之と、北のミルコ・石澤大介によるマニアックなエキシが実現。
 ガチンコ・エキシビジョンと形容されただけあって、見ごたえ十分の内容。中澤の欠場による観客数減が懸念されたが、両者が見事にカバーした。

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その他の試合結果は以下の通り。

RISEセレクションマッチフェザー級2分3ラウンド
○山川 賢誠(士道館札幌道場)
×関口 直正(パラエストラ札幌)
KO1R1分37秒

写真提供:BOUT実行委員会
photo & text:山田タカユキ

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山田 タカユキ

1971年生まれ。おもに格闘技イベント「BOUT」に関するレビュー記事や、出場選手へのインタビュー記事を担当。競技経験は空手・キックボクシング、ブラジリアン柔術。